免疫細胞「マクロファージ」の働き方と活性化による効果!

感染症やあらゆる病気から身体を守ってくれる免疫細胞の一つである「マクロファージ」。免疫力の元とも言える細胞のため、マクロファージはいつでも活性化されているのが良いとされています。

では一体どうすればマクロファージを活性化させられるのでしょうか?

また、マクロファージが活性化するとどのような効果が期待できるのでしょうか。

免疫細胞である「マクロファージ」の特徴

マクロファージは白血球に分類される免疫細胞の一つであり、白血球のうち約5%の割合を占めていると言われています。マクロファージは身体に侵入した病原菌やウイルス等を発見し、自ら「食べる」ことで病原菌などを死滅させることが可能です。その他、傷の修復や新陳代謝の調節もマクロファージの役割の一つとなっています。

マクロファージは細胞の表面に受容体を持っているため、さまざまな病原菌やウイルスに対応できる力を持っています。身体に侵入した物質と受容体が一致すると、免疫細胞が働き始めるのです。

免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類ありますが、マクロファージはこのうちの自然免疫の一つとなっています。また、免疫細胞は「細胞性免疫」と「液性免疫」の2種類にわけられますが、マクロファージはこのうち細胞性免疫です。

マクロファージが病原菌などを食べると、病原菌などは分解されます。その際、分解されたとの情報がヘルパーT細胞という細胞に伝えられ、その情報を受け取ったキラーT細胞やNK細胞が病原菌などを攻撃。

つまり、マクロファージは病原菌等を発見し、食べるという重要な役割を持っていますが、他の免疫細胞と連携することで身体の健康を守っているということです。

LPSはマクロファージを活性化させる!

「LPS(リポポリサッカライド)」は、土や空気中などに存在している物質で、マクロファージを活性化させる働きがあります。マクロファージにある受容体のうち、「TLR4」という受容体がLPSと結合すると、マクロファージに信号が送られて活性化するのです。

マクロファージの活性化は3段階にわかれており、このうち「戦う・鎮める」状態であるときに、病原菌などといち早く戦えます。LPSを血液中に注射すると、マクロファージは「戦う・鎮める」状態になることがわかりました。

ただし、食事などでLPSを摂取した場合はすぐに「戦う・鎮める」状態にはなりません。そのため、LPSを常にたくさん摂取しておくことが免疫力アップのために重要です。

また、LPSには血管拡張する働きもあります。血管が拡張されると、血液の中に含まれる免疫細胞が身体の隅々まで届き、その結果免疫力は高まるのです。さらにLPSには血管内に詰まった異物の排除を促進させる働きもあります。血液が流れやすくさせることもまた、免疫力アップには欠かせません。

その他、LPSの刺激によって血管新生因子の生産が促進され、毛細血管の数を増やしやすくなる点も重要です。血管が増えると血流が改善し、さらなる免疫力アップにつながるでしょう。

LPSは食品とサプリメントから摂取するのが効果的

ではこのLPSは一体どのようにして摂取できるのでしょうか?

一つはLPSが多く含まれた根菜や海藻を積極的に食べることです。その他、LPSのサプリメントも手軽なのでぜひ取り入れてみてください。

免疫力をアップさせる方法は多数ありますが、食べる・飲むだけで済むLPSの摂取は、忙しい毎日を送る方でも試しやすいのではないでしょうか。

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