健康的な毎日を送るために免疫力のアップに力を入れている方におすすめしたいのが「LPS」の摂取です。LPSは免疫力を高める成分の一つであり、普段食べる食品にも含まれています。
では一体どのような食品にLPSは含まれているのでしょうか?
また、LPSが免疫力アップにつながる理由は何なのでしょう。
LPSはマクロファージを活性化して免疫力を高める!
身体の免疫を担っているのは「マクロファージ」という物質です。マクロファージを活性化させると免疫力がアップするのですが、LPSにはマクロファージを活性化させる働きがあります。そのため、免疫力アップのためにLPSを多く含んだ食品を食べることは効果的と言えるのです。
マクロファージは身体の組織や臓器に存在しています。細菌やウイルスが侵入しないか見張り、侵入してきた場合には攻撃をして排除することで健康を守るのがマクロファージの役割です。
マクロファージには、さまざまな物質をキャッチする「レセプター」が多数存在しています。そのため、LPSを結びつくことができ、マクロファージを活性化させることが可能なのです。
LPSは普段の食事で食べる食品に多く含まれている
LPSは細菌を構成する成分の一つであり、細菌類が多い土の中にも存在しています。細菌が多い土は栄養豊富な野菜や穀物が育つとよく言われますが、そのような土はLPSも豊富に含まれているのです。では具体的にどのような食品に多く含まれているのでしょうか?
畑で摂れる野菜に多く含まれている
先ほど、LPSは細菌類が多い土の中に存在しているとお伝えしました。ということは、細菌が存在している畑で採れた野菜にLPSが多く含まれているということです。
たとえば根菜類、ほうれん草などはLPSが多く含まれているとされているため、ぜひ積極的に食べてみてください。
ちなみに、細菌が存在している畑で採れた野菜は、食べる前に洗浄して殺菌されます。殺菌されてしまうとLPSも死滅するのではと思うかもしれませんが、LPSは残りますので安心しましょう。
精製していない穀類にも多い
細菌が存在している畑で採れた米や麦などの穀類にもLPSが存在していますが、精製をしていないものに限ります。LPSは米や麦の外側に多く存在しているため、精製した穀類ではLPSの量が少なくなってしまうのです。このことから、白米よりも玄米のほうがLPSが多いと言えます。
実は海藻類にもLPSは多く含まれている
土というのは地上だけでなく海の中にもありますよね。ということは、海の中の土で育つ海藻類にもLPSが豊富に含まれているのです。LPSはミネラルが豊富で低カロリーのため、たくさん摂取するほど健康や美容に良い効果を与えてくれます。
LPSは具体的にどんな食材に多く含まれている?
では次に、LPSが含まれている食品の中でも特に多いものをご紹介します。
メカブやわかめは配合量が上位
海藻類の一つであるメカブやわかめにはLPSが豊富に含まれています。メカブを粉末にしたものには、1gあたりLPSが42.8マイクログラム。乾燥わかめは21.2マイクログラム含まれています。
また、メカブには「フコダイン」と言われる、免疫力をアップさせる成分が含まれているため相乗効果が期待できるでしょう。
明日菜・レンコンにも多く含まれている
野菜の中では明日菜が粉末1gあたりLPSが13.8g配合されているため、最も多い含有量とされています。明日菜は野菜として売られているところはあまり見かけないかもしれませんが、粉末の青汁に含まれていることが多いため、ぜひ探してみてください。
次に、土の中で育つレンコンにもLPSは多く含まれています。レンコンのLPSは皮の部分に多いため、皮をむかずに食べることがおすすめです。
LPSは加熱によって死活しにくいですが、長時間にわたり高熱で加熱すると成分が壊れてしまう場合があります。そのため、効率良く摂取するために、生食もしくは短時間の加熱調理にしておきましょう。
農薬や化学肥料を使用した畑の食品はLPSが少ない
ただし、LPSは農薬や化学肥料を使用した畑で採れた野菜にはあまり含まれていません。農薬や化学肥料を使用すると、細菌類は死滅し、LPSも減ってしまうからです。
近年はアレルギー体質の方が多い傾向にありますが、LPSの摂取量が少ないことも原因の一つと言われています。野菜や穀類からLPSを摂取するなら、有機農法や農薬・化学肥料の使用量が少ない畑で採れたものを選ぶようにしましょう。
ちなみに、海藻類が作られる海の土には農薬や化学肥料が使われていません。そのため、免疫力アップのために海藻類を多く採ることは効果的な方法と言えます。
キノコ類やヨーグルトも免疫力アップに効果的?
実はLPS以外にもマクロファージを活性化させる成分があります。それは酵母やキノコに多く含まれる「βグルカン」と、乳酸菌に多い「ペプチドグリカン」です。そのため、免疫力アップのためにキノコ類やヨーグルトを積極的に食べることは効果があると言えます。
ただし、βグルカンやペプチドグリカンは、LPSと比較するとマクロファージを活性化させる力が弱いとのデメリットがあるのです。食べないよりは食べたほうが良いですが、効率を求めるのであれば、やはりLPSを摂取するほうが手っ取り早いでしょう。
しかし、乳酸菌はLPSと一緒に摂取することで、マクロファージの活性化の効率を高められます。免疫力アップを目的に乳酸菌を摂取するときは、ぜひLPSをセットにしてみてください。