筋肉痛になる運動はNG?筋トレ・運動の間違いとは

運動や筋トレを習慣にしている方の中には、「筋肉痛になるくらいが効果的」と思っている方もいるかもしれません。

しかし実は、筋肉痛にならない運動が意味がないということではなく、むしろやり過ぎると筋肉や身体に負担を与えすぎてしまう危険性があります。

そこで今回は筋トレ・運動に関する間違ったやり方について解説しましょう。効果的にトレーニングするためにも、身体を動かすことを習慣にしている方はぜひ参考にしてください。

筋肉痛にならないと効果がないは間違い

筋肉痛はトレーニングのやり方によっては起こりません。

たとえば、筋肉に負荷をかけて筋繊維が壊れると筋肉痛が起こりますが、スロートレーニングや加圧トレーニングでは筋肉痛が起こらない場合もあります。

だからといって、スロートレーニングなどが効果がないわけではありません。きちんと筋肉は発達しています。

むしろ、筋肉痛が起こりにくいトレーニングであるのに、「筋肉痛にならないからもっと激しくやらないと」と思い、過剰に負荷をかけてしまうとケガ等のリスクが高めるため危険です。

負荷をかけたトレーニングでないと意味がないは間違い

負荷が大きいトレーニングほど、「やっている感」が出るため効果的と思うかもしれません。しかし、初心者がいきなり高負荷のトレーニングを行うとケガをするリスクが高まります。それに、トレーニングは自分に合った負荷でないと、筋肉を効率的に増やせないのです。

筋トレは適度な負荷をかけ、正しいフォームで行うことが重要。慣れないうちから高負荷のトレーニング行う必要はなく、低負荷のトレーニングでも十分効果を得られます。

筋トレは10回x3セットやらないとダメは間違い

筋トレの回数に関して「10回x3セットやりましょう」という説明をよく目にします。そのため、10回x3セットやらないと意味がないと思っている方もいるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。

初心者の方は負荷を軽くして15~20回x2セットでOK。負荷が軽くても回数が多いため、正しいフォームを身体がきちんと覚えます。

自分にとって負荷が高い場合、10回x3セットやってもフォームが崩れがちなので、効率的ではありません。それよりも正しいフォームで15~20回x2セットでやるほうが効果を期待できます。

筋トレはたくさんやるほど効果的は間違い

暇さえあれば筋トレをしているという方は、「筋トレややればやるほど効果的」だと思っているかもしれません。

しかし、筋トレをやり過ぎてしまうと、死亡リスクを高めてしまう危険性があるため注意が必要です。

東北大学大学院の門間陽樹先生の研究結果によると、筋トレを行う時間が週に130~140分以上になると、死亡や心血管疾患、がんのリスクが筋トレをしない方よりも上昇することがわかっています。

週130~140分というと、1日18~20分ですから、筋トレ好きな方は簡単に超えてしまう数字と言えるでしょう。

この結果から、筋トレはたくさんやるほど効果的というのは間違っているとわかるはずです。毎日やる方もそうでない方も、筋トレ時間が週に120~140分以上にならないよう注意しましょう。

ランニング前の準備運動はしなくても良いは間違い

ランニングの前の準備運動はしなくても良いと思っている方もいるかもしれませんが、それは間違いです。

ランニング時に身体を動かすとしても、準備運動は必須。やらずにランニングをスタートすると、ケガをするリスクが高くなるので注意しましょう。

ランニング前にはケガをしやすい部位を中心にストレッチを行い、血流を促進させてください。寒い時期であれば、短距離をダッシュして身体を温めた上でストレッチをするのがおすすめです。

運動により脂肪を筋肉に変えられるは間違い

運動や筋トレを行うと、脂肪が筋肉に変わると思っている方は多いかもしれません。しかし、脂肪が減って筋肉がつくのが正解であり、脂肪が筋肉に変わることはないのです。

運動のエネルギーは脂肪のため、運動すると使われた分の脂肪は減少します。筋肉は運動により成長ホルモンが分泌され、肥大化することで筋肉がつくのです。このように、筋肉と脂肪は全く別の動きをしており、脂肪が筋肉に変わっているわけではありません。

よく、運動不足により筋肉が脂肪に変わったと感じる方がいます。これは運動不足により筋肉の量が減り、同時に代謝が落ちて脂肪がつきやすくなったことが原因です。