筋肉・マクロファージ・LPSの関係を知って健康的な身体を目指そう

近年は以前のように外出をしにくくなり、ここ数年で運動不足を感じるようになってしまったという方は少なくないでしょう。

「ちょっとしたことですぐに疲れてしまう」

「転んだだけで骨折してしまっておどろいた」

と感じている方は、今一度筋肉の仕組みについて知っておいたほうが良いかもしれません。

そこで今回は筋肉と筋肉に関係するマクロファージ、LPSについて詳しく解説しましょう。

超高齢化社会の問題の一つである「サルコペニア」

現在、日本は高齢化がさらに進んだ「超高齢化社会」という問題を抱えています。超高齢化社会の問題の内容はさまざまですが、その中の一つに「サルコペニア」があることはご存じでしょうか。

サルコペニアとは、筋肉が細くなり、骨がもろくなってしまう状態のことを指します。年齢が進むと転んだだけで骨折してしまう方が増えますが、これはサルコペニアが原因の一つです。近年では自宅で過ごす時間が増えたことにより、若い年齢の方でもサルコペニアになる方が増えています。

筋肉というのは本来、老化や激しい運動を行って筋肉細胞が死んでしまっても、再び再生する能力を持っているものです。「マクロファージ」と呼ばれる物質が死んだ細胞を除去することで、新しい筋肉が生まれます。

しかし、加齢などにより運動する機会が減ってしまうと、筋肉から「マイオスタチン」と呼ばれるタンパク質が出るようになってしまうのです。このマイオスタチンはマクロファージの働きを弱めてしまい、死んだ筋肉細胞がは再生しにくくなります。その結果、筋肉が細くなりサルコペニアとなってしまうのです。

反対に積極的に運動を行えば、「マイオカイン」と呼ばれる、マクロファージを活性化させる物質が出ます。つまり、年齢が進んでも適度な運動を続けていくことが、マクロファージを活性化させてサルコペニアを防ぐために重要というわけです。

近年は若い年齢の人のサルコペニアが増えている

先ほども少しお伝えしましたが、近年では若い年齢の人でもサルコペニアになる人が増えています。なぜなら、ここ数年続いている外出自粛によって、若い年齢の方の運動量が目に見えて減っているからです。

米国の研究結果によると、デスクワークが多い人に12週間サイクリングをしてもらったところ、筋肉にマクロファージが集まってきたとの結果が出ています。サイクリングではなく、激しい筋トレをしてもらった場合では、マクロファージの活性化は見られなかったようです。

つまり、マクロファージを活性化させ、サルコペニアを防ぐには「適度な運動」が必要ということ。外出自粛により「運動不足だから」と思い、息が上がるような筋トレをするのは逆効果であり、ランニングやウォーキング、サイクリングなどの軽めの運動を行うほうが効果的です。

外出自粛前は日常生活でもマクロファージは適度に活性化されていたため、若い年齢でサルコペニアになるケースは多くはありませんでした。しかし現在は外出自粛によってマクロファージの働きが弱まっているため、若い方でも意識して身体を動かす必要があります。

マクロファージの働きを活性化させるLPSは積極的に摂取すべき

筋肉を再生させるために重要なマクロファージは、運動だけでなくLPSを摂取することでも活性化させられます。LPSは野菜や果物などに含まれていますが、現在は農薬などによって食物からの摂取量が極端に減ってしまっているのです。

そのため、サプリメントを利用してLPSを摂取するのが効率的でおすすめ。サルコペニアを防ぎたい、運動不足を解消したいと考えている方は、適度な運動とLPSの摂取で効率良く筋肉の再生を促しましょう。

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